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6年の時を経て、iX500からさらに大きく進化したScanSnap iX1500。
ScanSnap iX1500の使い方と設定方法。自炊用にも優秀な超定番スキャナー【レビュー】
ScanSnap iX500にも特に大きな不満は無く使ってきましたが、新機種iX1500と比べるとどのような違いがあるのでしょうか?
また、iX500から買い替えを検討するなら注目すべき特徴は?
これまで1,000冊以上の本をiX500でスキャンし使い倒してきた私が、スペック・デザイン・機能面などでiX1500とiX500を比較してみました!
スキャン速度など、スペックでiX1500とiX500を比較
まず、ScanSnap iX1500とiX500それぞれの価格とスペックを仕様表で確認し、表にて比較してみることにします。
ScanSnap iX1500 |
ScanSnap iX500 | |
---|---|---|
税込定価 (Amazon価格) |
51,840円 (46,980円) |
51,840円 (37,960円) |
サイズ |
292 ×161 ×152mm |
292 ×159 ×168mm |
重量 | 3.4kg | 3kg |
読み取り速度 (カラー300dpi) | 30枚/分 | 25枚/分 |
セット枚数 | 50枚 | 50枚 |
長尺読取 |
USB接続:3000mm それ以外:863mm | 863mm |
USB | USB3.1対応 | USB3.0対応 |
Wi-FI | IEEE802.11a/b/g/n/ac | IEEE802.11b/g/n |
消費電力 |
動作時:17W以下 スリープ時:1.5W以下 |
動作時:20W以下 スリープ時:1.6W以下 |
その他主な特徴 |
・液晶パネル搭載 ・手差しモード | A3キャリアシート付き |
カラー | ホワイト | ブラック |
発売日 | 2018/10/12 | 2012/11/30 |
※Amazon価格は2018/11/16現在
※税込価格は消費税率8%で計算
スキャン速度が向上しているほか、USB接続時の長尺読み取り、USBやWi-Fiの新規格対応、消費電力の省力化を実現しているのが見て取れます。サイズはほぼ変わらず。
ホワイトで液晶画面が特徴のiX1500、ブラックで渋いデザインのiX500
では、それぞれの実物を並べてチェックしていきましょう。
左がScanSnap iX500、右が新しいiX1500。
オフィスであったりクールな部屋に合いそうな、シャープでシックなブラックのiX500に比べ、ホワイトで丸みを帯びたiX1500はより家庭にも馴染みやすい柔らかめのデザインになった印象。
カバーを開けると、この2台の最も大きく違う部分が見えてきます。
スキャンボタンとWi-FiランプがあるだけのシンプルなiX500に対し、
iX1500では液晶タッチパネルが搭載されました。スキャンボタンのほか、設定を保存しておけばすぐに呼び出すことが可能。
大抵の人はスキャンする設定がいくつか決まっていると思うので、それらを登録しておけばグッとスキャン作業が楽になります。
トレーなどを最大まで広げたところ。
スキャンする原稿をセットする部分。iX500、iX1500ともに無段階に開閉でき、最大216mm幅(だいたいA4サイズまで)まで広げられます。
iX1500ではさらに、2つ折りにしたA3原稿をスキャンし補正してデータ化することも可能に。
そのため、A3キャリアシートはiX1500では付属せず別売りとなりました。
レシートや写真、書類などをまとめてスキャンできるよう、専用のホルダーもiX1500には付属しています。このホルダーをつけたままカバーの開閉も可。
iX500の内部。原稿が詰まったりセンサー部分を掃除したり、ローラーなど消耗品を交換するときに開ける部分ですね。
iX1500も内部は見たところほとんど同じ。ローラー等もiX500と共通のものが使われているようです。
読み取り速度の向上は、自炊派には大きな変化
表だと結構地味に見えますが、かなり大きいのが読み取り速度の向上。
紙の本をデータ化するいわゆる”自炊”のように多くの枚数をスキャンする場合には、読み取り速度がそのまま自炊の作業時間に直結します。本の裁断は割とすぐ終わるため、結局のところスキャンの待ち時間が長くなるんですよね。
これが約17%減ったということは、本をデータ化するのにかかる時間もそのくらい減るということ。この違いはでかい。
実際に同じ枚数(45枚)セットして両者のスキャン速度を比較してみました。
設定はいずれもカラー、画質はスーパーファインです。
※同じパソコンのScanSnap Homeに2台を同時接続はできないため、iX1500はパソコンとWi-Fi接続し、iX500はWi-Fi経由でiPhoneから操作しています
スキャンする枚数が多ければ多いほど結構な時間差になるので、これだけでも見逃せない変化と言えるかと思います。
なお、定価は同じ48,000円(税込51,840円)ですが、例えばAmazonでは約1万円ほどの価格差がついているようです。
ScanSnap iX1500の主な新機能まとめ
スキャン速度がアップし、液晶タッチパネルを備えたScanSnap iX1500。
iX500からiX1500になり、新たにどんなことができるようになったのかリストアップしてみます。
スキャン設定を保存し、タッチパネルで呼び出してスキャン可
ScanSnap iX1500では、お気に入りのスキャン設定を保存し、ボタン化してタッチパネルですぐに呼び出せるようになりました。
これまではScanSnapに接続しているパソコン上で設定変更してからスキャン開始するという手順が必要でしたが、その設定変更をiX1500側のボタン1つで可能に。
私の場合、以下3つの設定をとりあえず登録しておきました。画質はいずれもスーパーファイン。
・本のスキャン:両面読み取り、カラー、継続スキャン、文字認識なし
・名刺:両面読み取り、カラー、通常スキャン、文字認識あり、保存先Evernote、向き補正あり
・大きな原稿をスキャン:両面読み取り、カラー、手差しスキャン、文字認識あり (※A3原稿読み取り用)
ビジネス書などは文字認識ありの方がよいので、今後も設定を随時追加していくことになりそう。
なお、モバイルとの連携時にはiX1500本体の設定ボタンは使えず、従来どおりアプリ側から設定してスキャンする形となります。
大きな原稿や長尺、封筒などの手差しスキャン
そのままだと、最大でだいたいA4サイズ程度の原稿までしかセットできないのはiX500もiX1500も同じ。
iX500だとキャリアシートを使ってA3サイズの原稿も読み取り可能でしたが、iX1500ではキャリアシート無しでも手差しでA3のような大きな原稿もスキャンできるようになりました。
フィード設定で「手差しスキャン」を選ぶのがポイント。あとはA3原稿を折り曲げてセットするだけ。
両面読み取って合成するので中心に多少線は入りますが、問題なくスキャンできました。
その他、最大3,000mmまでの長尺原稿や封筒も手差しでスキャン可能となっています。
縦線の軽減
読み取り部についた汚れなどで、従来品では特にカラー読み取り時にたまに入ってしまっていた緑色の縦線。
iX1500では、この縦線も目立たなくする処理ができるとのこと。
スキャナーのセンサー汚れを自動で検知。汚れによる再スキャンの手間を未然に防げるとする。また、センサーに汚れがあるとスキャン時に原稿画像に縦線が入ってしまうことがあるが、ソフトウェア処理で縦筋を自動処理して目立たなくする機能もある。
6年ぶりの新ScanSnap「iX1500」 タッチパネル搭載のフルモデルチェンジフラグシップ – ITmedia PC USER
まだiX1500を汚れるほど使い倒していないのでその効果のほどは未検証ですが、日々使っていきつつ気付いた点があれば追記していきたいと思います。
PC用ソフトScanSnap Homeがかなり進化している
ScanSnap iX1500の発売に伴い、パソコン用ソフトが「ScanSnap Manager」から「ScanSnap Home」へと一新されました。
ScanSnap Homeそれ自体がスキャンした原稿を保存して、原稿を自動判別して仕分けしたり文字認識しすることも可能。
名刺の情報も、名前や住所、メールアドレスなどかなりの部分を自動で読み取ってくれて驚きました。
スキャン設定の保存や呼び出しも、以前にくらべかなりわかりやすくなっています。
ScanSnap HomeはiX1500のほかiX500、iX100、SV600、S1300i、S1100でも使えるので、Managerを使っているユーザーは早めに乗り換えるのがおすすめ。早晩Managerの方はアップデート終了するでしょうしね。
ただし注意点が2つ。
ScanSnap HomeとManagerは共存できないので、乗り換える場合にはManagerの方はアンインストールする必要があります。
もう1点、ScanSnap Managerに保存した設定情報はHomeには引き継がれません。ここはどうにかしてほしかった気もしますが仕方ない。
画質やカラーモードといった設定項目自体はほとんど変わっていないので、原始的ですがメモを取るなどして移していくしかないでしょう。それほど項目が多岐にわたるわけではないので、少し頑張ればすぐ終わるはず。
ITリテラシーが低い初心者にはややハードル高めな気も…?
性能がアップし使いやすくもなったScanSnap iX1500ですが、あえてケチをつけるとすればネットや電子機器に詳しくない人が最初に使い始めるのはややハードルが高い気はします。
iX500と違いマニュアルも専用ソフト(ScanSnap Home)も本体には付属しません。
なのでURLを打ち込んだり検索エンジン等を使ってネット上で探す必要があるんですが、リテラシーがあまり高くないユーザーだとその時点でそれなりに戸惑いそう。
マニュアルの添付をやめる潔さは好きだし、私はパソコンにもScanSnapにも慣れているので設定も特に苦労はしませんでしたが、ファミリー向けの優しいデザインの割に中身は結構硬派だなと思わなくもありません。
特に難しいことはないので、最初は戸惑ったとしても使っていくうちにすぐ慣れるはず。
当ブログのレビュー記事や他にも多くの情報がネットに上がっていますので(いずれにしろネット検索できる程度のリテラシーは必要になりますが)、そういったものも参考にしながらやってみてください。
あとがき
本、写真、名刺、文書などさまざまなものをデータ化し、私の生活を6年間支えてくれたScanSnap iX500。もう本だけでも1,000冊以上は自炊したはず。
消耗品のローラーを交換しつつ使い続け、未だに現役バリバリです。
ScanSnap iX500・1400・1500・1600のローラー交換手順。重送や読み込みエラーが頻発するならやるべし!まだまだ使える状態ではありますが、iX1500が登場したのでiX500には一線を退いてもらうことになりそう。とりあえず、今までおつかれさま。
(別の場所で使うのか誰かにあげるのか、第二の人生を考え中)
今回はiX500からiX1500にリニューアルされてどこが変わったのかを中心に見てきましたが、使い続けていく中で見えてくる部分もあるはず。
記事として公開できそうな気付きなどあれば、また随時書いていきたいと思います!