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先日の記事で、本を電子化する様々なメリットについて書きました。
一方で、自炊を始めるにあたって「機器を揃えるのにある程度お金がかかる」「そもそも本を裁断することに抵抗がある」などのデメリットや不安な点もあることでしょう。
この記事では、そういった自炊(本の電子データ化)をする上でのデメリットやリスクについてまとめてみました。
自炊にちょっと興味あるけど、どうも踏み出せない……という方はぜひご覧ください!
① 裁断機、スキャナーを買うお金がかかる
自炊に最低限必要な裁断機とスキャナーを揃えるには、それなりのお金がかかります。
裁断機なら私が現在使っているDurodex 200DXが約4万円、小分けする手間を許容するならもう少し小型のDC-210Nで約1万円。



スキャナーなら、自炊に適した連続スキャンが可能でタッチパネルなしのモデル・ScanSnap iX1400が約4万円ほど。タッチパネルありのiX1600なら約5万円。



いざ本の自炊をしようと思っても、合計5万以上の出費となると立ち止まってしまう人もいるかもしれません。
こればかりは個々の懐事情によるので、以下の記事でのメリットと見比べて「やろう!」と思えたときに踏み出すといいでしょう。
裁断機もスキャナーもそうそう壊れるものではないので、長く使えますよ。

特にスキャナーは自炊以外にも活用の幅が広く、名刺や年賀状、書類や学校のプリントなどさまざまなものをデータ化するのにも使えます。
自炊をするかしないかにかかわらず、一家に一台あるとめちゃめちゃ便利なのは間違いない。
なお、東京や大阪、福岡などに住んでいる方は裁断機・スキャナーといった設備を備えた「自炊スペース」に本を持ち込んで電子化するのも選択肢のひとつ。
そのうち福岡の自炊スペースは大名にある「ヨカラボ天神」と私が協力して設置しました。お近くの方はどうぞ。

② 裁断・スキャンに労力がかかる。めんどくさい
当然のことながら、裁断機・スキャナーを購入したからといって本が自動的にデータになるわけではありません。
本を裁断し、スキャナーを設定してスキャンする手間はどうしても必要。
本の自炊にかかる時間は、慣れにもよりますがだいたい1冊あたり5分くらい。
何冊かをいっぺんにやると、「スキャンしている間に次の本を裁断」といったことができるので、もっと短くなります。
やり始めるとそうでもないんですが、それなりに面倒なのは事実。
私の場合、最近はKindle本ばかりでそれほど紙の本が増えることがないので、半年に1回くらいまとめてやっています。
(以前、紙の本を一気にほとんど自炊したからこそできることですが。。。)
③ 本を裁断するときの罪悪感
幼少の頃から、本は破ったりせず大事に読むものと教え込まれてきた私たち。
本を解体、裁断することに、言いようのない罪悪感、抵抗を感じる方は多いと思います(私もそうでした)。
これはもう「習うより慣れよ」としか言いようがない部分もありますが、ひとつ言えることは本を解体・裁断し電子化するのは「本を粗末にする」ためではなく「本をより有効に活用する」ためだということ。
本にとって、うず高く積まれて部屋の肥やしになるのと、電子データになって取り出しやすく読まれやすい場所に置かれ活用されるのと、どっちがいいのか。
自炊することを選んだのであれば、後者のように本を活用しようと思っているはず。
ならばためらう必要はありません。
④ 本の手触りが失われ、(人によっては)「読書体験」が薄まると感じる
紙の本でないと読んだ気がしないという人も、多くいることでしょう。
本を手に持ち、ページをめくり、しおりを挟み、読み終えて閉じる。
こういった”読書”に慣れている人にとって、iPad等の電子デバイスで本を読むのは抵抗があるかもしれません。
データ化した本を読んでみて、やはり紙でないとダメだと言う人はそれでも良いでしょう。
本を自炊したからこそ得られるメリットと紙の本の良さを比較しながら考えてみてください。
Kindleなど電子書籍が普及してきた今日このごろ。
紙の本にこだわる方も、一度電子データの本を読んでみるのも良いのではないでしょうか。
たとえば、小説など”体験”を重視するものは本で読み、その他のビジネス書やマンガなどは自炊して読む……といった使い分けをするのもアリかもしれません。
⑤ 自炊した本のデータが消えてしまうリスク
自炊(本の電子化)をしていますと言うと、よく聞かれるのが「データ化した後の本はどうするんですか?」という質問。
電子データ化した本は、部屋のスペースを空けるために基本的には捨てます、というのが回答。
その後にパソコンが壊れるなどしてデータが消えると、それらの本は永遠に失われてしまいます。
これは、本を自炊した場合のリスクとして知っておくべきところ。
一方、紙の本でも無くしたり破れたり、といったリスクはあります。
逆にデータであれば、バックアップを万全にしておけばそう簡単に失われることはありません。
ハードディスクやSSDにバックアップしたり、Dropboxなどのクラウドに保存したり、データであればいくらでもコピーして保存しておける。
きちんと対策さえしておけば、1冊・1ヶ所にしかない紙の本よりもはるかに安全と言えるでしょう。
データ化しておけば劣化しないのもメリットです。
本を自炊するデメリットとリスク まとめ
以上、本を電子データ化(自炊)するデメリットとリスクを列挙してみました。
紙の本として”そこにある”という存在感と、紙をめくって読むという体験の部分は、やはり電子データ化した本ではどうしても難しい。
場所が空く、持ち運びやすいなどのメリットと見比べて、自炊に踏み切るべきか考えてみてください!

