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富山〜長野と北アルプスを貫く「立山黒部アルペンルート」黒部ダム、紅葉した山々など絶景の宝庫

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富山県の館山駅から長野県の扇沢駅まで、北アルプスを横断する世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」。

電車やケーブルカー、トロリーバス、ロープウェーなどを乗り継ぎながら広がる北アルプスの大自然を楽しんだり、かの有名な黒部ダムの上を歩いてみたり。季節によって変わる表情もみどころの1つ。


この立山黒部アルペンルートを以前往復したので、そのときの様子をレポート。(ちなみに行ったのは2015年10月頭)

山の上から眺める絶景、赤や黄色に色づきつつある山々など素晴らしい景色が満載でした!

富山駅の横にある電鉄富山駅から、富山側スタート地点の立山駅へ

スタートは、富山駅のすぐ横にある電鉄富山駅。

富山地方鉄道という路線の起点となる駅で、立山黒部アルペンルートの富山側入口である立山のほか、黒部峡谷鉄道のトロッコ電車に乗れる宇奈月温泉にも通じています。

小さなプラットホームには、レトロな電車が2台止まっていました。

この電車に乗って、一路立山駅へ。富山駅からだと約1時間ほどかかります。

立山駅に到着!登山しに来たのであろう方々もぞろぞろと降車。

海外からの観光客もとても多いようで、駅の階段からすでに日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)、さらにタイ語での案内が書かれていました。

平日ながら、立山駅には多くの人たち。黄色く色づいた木々に囲まれていて、この時点ですでに良い感じ。


立山駅からケーブルカーやバスを乗り継いでどんどん上る

きっぷ売り場にて、終点・扇沢までの往復チケット(13,360円)を購入します。
往復といってもバス等で行って帰ってくるだけではなく、ケーブルカー、バス、トロリーバス、ロープウェイを乗り継いでいく長い道のり。

チケットゲット!「TATEYAMA EKI」

ここからスタート!私はパーカー程度の軽装だったのですが、他の方々の格好が結構ガチ登山な感じ。

案内を見てみると…え、3℃って……そんな寒いの……?登山するつもりがないとはいえ、もっと厚着して来た方がよかっただろうか。

そうこう考えているうちに、最初のケーブルカーが到着。さっそく乗り込みます。

車両自体が斜面に沿ってナナメに作られているので、座席も階段状になっているのが特徴的。

歩いてはとても登れなさそうな急斜面を、たくさんの人を乗せてグイグイと進んでいくケーブルカー。パワフル。

10分もしないうちに、美女平(びじょだいら)に到着しました。標高475mの立山駅に対し、美女平は977m。ケーブルカーで約500mも上がってきたことになります。

駅にはなかなか大きめのお土産屋さんもあったりしてなかなかの賑わい。

次は高速バスに乗り、弥陀ヶ原(みだがはら)を経由して室堂(むろどう)へ向かいます。

途中途中に眺望ポイントや遊歩道、ホテルなどがあり、バス停もそれなりに通過していきます。全長23km、約50分のなかなか長い道のり。

その前に、せっかくなので美女平駅のそばにそびえ立つ美女杉を観察。これは…でかい美女だ……!

『美しき 御山の杉よ 心あらば わがひそかなる 祈りききしや』この歌を三度唱えて祈れば男女問わず恋が成就するとのこと。
この歌3回も唱えないかんのか。。。伝説作った人、もうちょいハードル下げてくれてもよかったのに。

お次はバスに乗車。この前後はケーブルカーだったりトロリーバスだったりとちょっと特殊なのですが、ここでは特に変わったところはない普通のツアーバスのようです。

途中の見どころの1つ、遠くに滝が見える滝見台。シャッターうまく切れなかったので、見たい方は現地でどうぞ。

ホテルがあるほか遊歩道の入り口ともなっている弥陀ヶ原。このときはあまり時間がなかったためそのまま通過。

標高977mの美女平から2,450mの室堂へどんどんと登っていくにつれ、北アルプスの山々の絶景が窓の外に現れてきます。テンションあがる!

室堂に到着!多くの登山客の目当ては登山口のあるここ。


室堂は標高が高く寒い、だが景色も格別!そこから大観峰→黒部平へ

駅から外に出てみると、この眺め!険しい立山のお姿。
しかし標高が高いだけありかなり寒い。10月頭でも1桁前半の気温だったりするので、それなりの厚着が必要ですね。

切り立った山へと向かう登山客も大勢います。

遭難もちょくちょく起こっているらしく、発生マップが掲示されていました。
登山されるときには装備と体調を万全に、天気予報の確認も忘れずに。

ここからはトロリーバスで大観峰へ。熊本・阿蘇にも同じ大観峰という名前の絶景ポイントがあるんですが、もう1つの大観峰はここにあったのか。
(阿蘇で大観峰に行こうとしたときにカーナビが突然富山を目指したのを思い出した)

熊本・阿蘇のおすすめ絶景ポイント3選。大観峰だけじゃない!

日本では唯一ここでしか走っていないトロリーバス。電車と同じように架線から得た電気を動力として走るバスがトロリーバスです。
電車のようなバスのような不思議な感じ。もちろん決められたルート上しか走ることはできません。

大観峰の停留所はやや小さめ。ですがお土産物屋さんはしっかり営業していました。

短い乗り換え時間で外に出てみると、さすが”大観峰”の名を冠するだけあってこの眺め!
時間帯的にちょっと日当たりがイマイチでしたが、北アルプスの雄大な自然を目にすることができました。

あまり時間もなかったので、観光は明日にまわしてロープウェイ乗り場へ。

眼下に紅葉がはじまった山々を眺めながら進みます。この時間帯(夕方くらい)は日陰になるのね。それでも綺麗だけど。

黒部平(くろべだいら)に着きました。営業終了間近なので人は少なめ。


晴れていても夕方の黒部平〜黒部湖はイマイチ。午前中がおすすめ

駅の外には赤く色づいた木々や山が見えますが、やはり陽の方向的にイマイチ映えない。ここも明日ですな。

ここからはケーブルカーで下り、黒部湖へ向かいます。

この黒部湖駅、実はかの有名な黒部ダムの上を歩けるという立山黒部アルペンルートの中でも屈指の観光スポット。

石造りのトンネルをくぐると……

そこは黒部ダム!

……なんだけどやっぱり日当たりがわるい!

翌日改めて観光したときは綺麗な黒部ダムが見られたのですが、その時の様子は以下の記事にて。

「黒部ダム」紅葉する山々、巨大な人造湖など一度は見ておくべき絶景

この日は長野側の扇沢駅への最終が迫っており、そそくさと黒部ダムを抜けて駅へ。

黒部ダムは石原裕次郎の映画や、プロジェクトXなどといった番組が撮影・放映された舞台でもあります。過酷で危険な工事を乗り越え、高度経済成長期の日本を支えた重要な拠点。


長野側の大町温泉郷で一泊

黒部ダムから扇沢駅まではふたたびトロリーバスで。ここで富山県と長野県の県境を越えます。

扇沢駅からはバスでふもとの町へ向かいます。この日は扇沢駅から近い大町温泉郷というところに宿をとっていたので、そちらへ。

温泉郷といってもかなり小さく静かな集落でした。歩いて宿へ向かう。

今回泊まったのは評価の高かった「ホテル夢の湯」さん。

福岡から来たので「博多」様で予約されているのかと一瞬思ってびっくり。

比較的安価なプランでの宿泊ではありましたが、美味しい料理やすき焼き、温泉を堪能。結構歩いたのでスコーンと眠ることができました。


ふたたび黒部湖へ。日の当たる午前中、黒部湖や黒部平は絶景の宝庫!

翌日、大町温泉郷から再びバスで扇沢駅→そこからトロリーバスで黒部ダムへ。

晴れた日の午前中、黒部ダムはまさに絶景でした。これから観光しようと思っている方は、天気だけでなく時間帯にも注意ですね。

Kurobe dam 11

「黒部ダム」紅葉する山々、巨大な人造湖など一度は見ておくべき絶景

昨日のルートを逆走し、次は黒部平。この日は天気もよく、連なる北アルプスの山が一望できました。めっちゃ綺麗!

色づきはじめの10月初旬頃は、赤・黄色・緑のグラデーションが楽しめます。

これがもっと早い時期だと青々としているのでしょうし、もう少し遅いとより鮮やかな赤や黄色に色づいているはず。何度も来たくなりますね。

黒部平は標高1,828m。島を除く九州の最高峰は大分・九重山の1,791mですから、この場所でさえそれよりも高いんですねー。さすが日本アルプスと言われるだけある。
『写真のほか何もとらない 足跡のほか何ものこさない』とあったので、散策して写真だけ撮っておきました。

往来するロープウェイを下から眺められるのも黒部平の魅力。

秋の山を眺めながらロープウェイに乗って大観峰へ。

標高2,316mとさらに高いここのテラスからの眺めもまた格別でした。

眼下に見える緑は黒部湖。この巨大な湖が人造湖とはにわかに信じがたい。
周りを険しい山々が取り囲んでいます。

前日は気付かなかったのですが、4〜6月にみられる「雪の大谷ウォーク」の写真も飾ってありました。他ではそう見られない高い雪の壁にそって歩く体験、これもいずれ行ってみたいなあ。

室堂では前日同様山登りコースの入り口をチラッと見てみましたが、濃霧で何も見えず。山の天気は変わりやすい。

せっかくなので、途中の弥陀ヶ原(みだがはら)にも寄ってみました。

しっかりと装備した登山客と一緒に、遊歩道を歩いていきます。

コースを見てみるとかなり奥まで続いているようだったので、装備の軽さや時間も考えて早めに退散。

美女平へと戻ります。

最後にケーブルカーで立山駅へ。あー楽しかった。


あとがき

雄大な自然、人類の英知たる巨大ダムと人造湖、様々な乗り物を楽しみながら飽きない道のりでした。

日本各地の観光名所の中でも訪れるべき場所の1つだと思います。よい天気の日を狙いつつ、ぜひ一度足を運んでみてください!

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