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始めて訪れた山形県。1泊だけ蔵王温泉に滞在することは決めていたのですが、その前にどこか観光するところはないかと探してみたところ、見つけたのが立石寺(通称:山寺)という場所。
ちなみに読み方は「たていしじ」ではなく「りっしゃくじ」。
通称「山寺」とも呼ばれる寺で、かの俳人・松尾芭蕉が『閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉の声』と詠んだことでも知られています。
ただ有名なお寺というだけではなく、長い石段を上った先に素晴らしい風景が広がっているとのこと。
まだ雪の残る2月末、ここでしか見られない絶景を求めて行ってきました!
JR山寺駅で降り、立石寺へ。山形名物手打ちそばで腹ごしらえ
この趣ある建物が立石寺最寄りの山寺駅。
仙山線で山形から20分、仙台からなら1時間ほどです。
2月末といってもこの日はだいぶ暖かく、雪もかなり解けてきていました。
駅を出た瞬間、目の前に山がドーンとそびえます。
良く見てみると、山頂付近にお堂らしきものが見えます。あれが目指す立石寺のてっぺんか…!
駅から立石寺の入り口に向かう途中には、そば屋がいくつも並んでいます。山形は蕎麦もおいしいところらしい。
これから登山(というか石段上り)をする人向けに、食事した人向けに荷物預かりサービスをやっている店もありました。
山寺こけし系統。
連なる山々と目指すべき場所を正面に見据えながら、登山口へ。
雪解けの風景、いいじゃないですか。
上る前に、ちょっとこちらの美登屋(みとや)さんで腹ごしらえ。
山形名物板そば(1,360円)。
長方形の板に、光を放つそばが敷き詰められています。
これまで食べたそばとは違う強い歯ごたえ・弾力と、しっかりした香り。これはおいしい。
おいしい…のですが、いかんせん量があまりに多すぎる。これ明らかに普通のそばの2、3人分はあるぞ……。
これから行く方は、2人で板そば+別のものを注文して半分ずつシェアするとか、そういった方法をおすすめします。運動前にめっちゃ満腹になってしまった。。。
なんだかやたらハードルを上げてくる山の名前が気になりつつも、
少女マンガに出てきそうな目をした案内坊主に目を奪われつつも、
立石寺、通称・山寺の入り口(登山口)に到着いたしました。
本堂でお参り、松尾芭蕉の像を横目に、いざ立石寺登山へ!
最初の石段を上り終えると、目の前にあるのが本堂。
まずは登山の無事を祈り、お参りします。
順路は向かって左側。多くのお地蔵様が並ぶ横を過ぎ、鳥居を抜けて行きます。
松尾芭蕉の銅像もありました。『閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉の声』
閑さや岩にしみ入る蝉の声(しずけさや いわにしみいる せみのこえ)は、松尾芭蕉が元禄2年5月27日(1689年7月13日)に出羽国(現在の山形市)の立石寺に参詣した際に詠んだ発句。『奥の細道』に収録されている。随伴した河合曾良が記した『随行日記』では山寺や石にしみつく蝉の声とされている。『奥の細道』の中でも秀吟の詩として知られている。
閑さや岩にしみ入る蝉の声 – Wikipedia
ここが立石寺の奥の院に続く登山口。この先からは入場料(大人300円、小人100円)が必要です。
ここを入るとトイレが無いらしいので、事前に行っておきましょう。
受付の方が近所のおばあさんとずっとしゃべってて入場料払うときもお金を受け取る以外一切こちらを見もしなかったけど、バリバリの山形弁がなんだかほっこりして全然気になりませんでした。
入場料を払い、いざ行かん。
お堂や奇妙な岩、灯籠、木柱を横目に、巨木が生い茂る中を約1,000段上る
独特の雰囲気を持った石段を進む。
周りにはさまざまな石碑や灯籠、お地蔵様などが立ち並んでいます。
やたらシールが貼られている古びたお堂。
巨大な木が茂っており、晴れた昼間でもちょっと薄暗い。
この道は修行者の山道と言うらしいです。
岩を削って作られたと思われる何か。何だろう、これは。
めちゃめちゃ削られてます。
弥陀洞(みだほら)という巨大な岩。これが仏様の姿に見える人には幸福が訪れるとのこと。
うん、見える見える。
これは一体何と書いてあるんだろう。。。
一番上の「奥の院」に到着。景色は…まあまあかな?
しばらく上っていくと、巨木ゾーンから抜け大きなお堂が見えてきました。
あれがゴールか?と思いきや違うぞよ。もうちっとだけ続くんじゃ。
道中で最も滑りやすい場所がここにありました。要注意。
もっと雪深い季節だとこのルートが全体的に危険だと思うので、滑りにくい靴を履いていく、手すりを使うなど十分に気をつけてください。
後ろを振り返ると、だいぶいい感じの風景になってきた!
ここまで来たらもう少しです。
見えてきました。
登山口から上ること約1,000段。ご苦労様でした。
写真を撮りながらで所要時間30分ほど、個人的にはそれほどきつくなかったです。
奥の院に到着!思ったよりもこじんまりとした建物。
しかも、冬期間は閉堂中で特に何もできませんと。なんということだ。
奥の院からの景色。
緑色のフェンスやらが気になるけど、うーんまあまあかな?
順路から外れたところにある絶景ポイントおすすめ3選!
このまま来た道を戻るのも面白くないので、寄り道をしながら帰ることにします。
▼立石寺絶景ポイント① 三重小塔への道
まずは、奥の院から出てすぐのところにある「三重小塔」。
三重小塔に通じる道すがら、ふと左側を見ると……おお、この景色!こういうのを求めてた!
奥に連なる雪化粧した山脈と、手前のお堂のコントラスト。いいねいいね。
ちなみに三重小塔自体はめっちゃ小さいです。さすが小塔というだけある。
くり抜かれた岩の中に設置されているのがユニークですね。
▼立石寺絶景ポイント② 山寺記念殿の側道、修業の岩場
三重小塔を見たら、順路に戻ってしばらく下ります。
「これより先は修行の場所」ってめっちゃ気になる。行者さんが座禅組んでたりするんだろうか。(たぶんしない)
順路で行けば降りる分かれ道を右側に入ると、山寺記念殿(行在所)という建物に出ます。なんでも大正天皇が参拝の際にご休憩されたとか。
その山寺記念殿の側道を奥まで進むと、先ほどよりさらに開けた絶景が広がっています。気持ちいい!
左側に見える険しい岩山には、謎の建物が見えます。あれが修行の場なのかも。
と思ってたら説明がありました。あの岩場は「修業の岩場」というらしい。やはり。
『岩場から転落死したことも多かった』って……こわい。
▼立石寺絶景ポイント③ 開山堂、五大堂
そして、立石寺で一番のおすすめ絶景ポイントがこちら「開山堂、五大堂」です。
先ほどの山寺記念殿からまた少し降り、途中の分かれ道で右に入るとすぐ。
なんだここカッコイイ!
横には大きな岩の壁と、たくさんの石碑が並んでいます。
見えている建物の大きな方は開山堂、小さな方は納経堂というらしい。
納経堂はこの山内で最も古い建物とのこと。
確かにこれは貫禄ある……!めちゃめちゃ絵になるし。
現代の日本でこういう風景が見られるんですね。
中国とかにありそう。水墨画とかめっちゃ似合いそう。
気象条件や撮り方によってはこんな感じにもなるようです(Flickrより)。幻想的。
開山堂から右に入ったところの道を少し上ると、もうひとつの絶景ポイント・五大堂があります。
修行の場所気になるけど入っちゃいけないのでスルーしつつ。
うわっ、グッとくる建物きた!
3方向に開けた五大堂、奥から覗く絶景。
雪がまだ残る今の季節の景色はもちろんいいし、春や夏にはどうなるのか見てみたいなあ。
Flickrに夏と秋っぽい写真が上がっていたので、それも貼っておきます。いつ来ても素晴らしい風景が臨めそう。
残念だったのが、落書きがたくさんあったこと。貴重な文化財に(限らず何にでもですが)なぜこういうことをするのか。。。民度の低い輩がいるものです。
本当にやめましょうね。
一通り絶景を堪能したら、あとは来た道を帰りましょう。
登山は降りるのも脚に負担がかかってきついものですが、それほど長い道のりでもないのでスイスイと20分ほどで降りられました。普段よほど運動不足とか、足が悪いとか、道が凍っているとかでもなければ身構えるほどのことはないかなと。
ただいま山寺駅。
『山寺さ来てけでありがとさま』こちらこそをありがとう!
あとがき
それなりに石段を上る必要はあるものの、奥の院に到達したときの達成感とその周りに広がる絶景は素晴らしいものです。
山形駅から近く仙台からも簡単にアクセスできますし、その周辺に行くことがあればぜひ訪れてみてください!