この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
2018年より競争が激化している、QRコード決済アプリ業界。
互いにしのぎを削る各陣営ではガンガンお金をばらまいてユーザー獲得を目指しています。
PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」然り、LINE Payの「300億円山分けキャンペーン」然り。
(もっとも、LINE Payの方は300億使い切る気は毛頭なさそうだなと思っていますが)
2019年10月からはキャッシュレス消費者還元事業もはじまり、コード決済業界もさらに盛り上がってくるでしょう。
しかし、スタートダッシュを決めるための一時的なキャンペーンが終わってしまったら、それまでのような圧倒的なキャッシュバックはもうありません。
惰性で使い続ける人もいるでしょうし各アプリの運営会社もそれを望んでいるでしょうが、我々ユーザーとしては最も得する選択肢を選びたいもの。
そこで今回は、コード決済アプリの主要なプレイヤーとなりそうなPayPay、LINE Pay、楽天ペイそれぞれの還元率など特徴をまとめて比較し、どれを使うのが最も得なのかを考えてみました。
PayPay
PayPay(ペイペイ)は、ソフトバンクグループが運営するコード決済サービス。
2度の100億円キャンペーンでグッと知名度を上げ、身の回りの小規模な店舗にも続々と導入されています。
正直ここまで普及が早いとは思っていなかった。
ソフトバンクグループということで、ソフトバンクやY!mobileの回線保持者、Yahoo!プレミアム登録者、Yahoo!JAPANカード(YJカード)が全体的に優遇されています。
チャージ・支払い方法
・銀行口座(残高チャージ)
・YJカード(残高チャージ、即時支払い)
・クレジットカード(即時支払い)(VISA、MasterCard)
還元率と還元額の上限
支払い方法 | 還元率 |
---|---|
PayPay残高 Yahoo!マネー YJカード |
1.5% (2020/4/1より0.5〜1.5%) |
その他の クレジットカード | 0% |
付与上限 |
15,000円/回 30,000円/月 |
※「キャッシュレス・消費者還元事業」による2% or 5%還元は含まない、PayPayのみでの還元率を掲載
銀行口座からのチャージ・Yahoo!マネー(銀行口座 or コンビニ or ヤフオク売上金)・Yahoo!JAPANカードのみ還元率3%だったんですが、2019年10月1日より1.5%に低下。
「キャッシュレス・消費者還元事業」の5%還元対象となるのがその理由の1つのようですが、この5%還元はPayPayに限った話ではなくクレジットカードやQRコード決済すべてが対象のもの。
PayPay自体の還元率としては、改悪といって差し支えないでしょう。残念。
さらに、2020年4月1日より利用額に応じて0.5〜1.5%に変動することとなりました。
しかも還元率上昇の条件がかなり厳しい。
・基本付与分:0.5%
・前月の決済が50回以上:+0.5%
・利用金額10万以上:+0.5%
※PayPay残高・ヤフーカード以外の決済は対象外
いずれの条件も普段から相当PayPayを使っていないと達成が難しい内容であり、たとえ達成しても増えるのはたったの+0.5%、最大で1.5%。
正直、還元率目当てでPayPayを使う理由はほぼ無くなってしまいましたね。残念。
その他のクレジットカードでも支払いはできるものの、還元率0.5%⇒2019年10月1日より0%。
こちらも還元率ゼロなので使う理由はほとんどありません。
限度額や制限事項
【本人認証済のクレジットカード】
2万円/24時間、5万円/30日間
【本人認証されていないクレジットカード】
5千円/30日間
【PayPay残高】
制限なし(50万円/月?)
※公式サイトでの言及が見つからず。一部情報サイトに50万円との記載あり
本人認証をしていないクレジットカードの場合、月に5,000円までしか使えません。
ほとんどのクレジットカードは会員Webサイト等で本人認証の設定が可能ですが(参考:本人認証サービス(3Dセキュア)利用方法 – PayPay)、Kyashなど一部カードはこの認証に非対応なため5,000円が上限となってしまいます。
開催中の主なキャンペーン
【2019/12/1〜2020/3/31】まちかどペイペイ第2弾
対象店舗(消費者還元事業登録店舗で5%還元となっており、PayPayの当該キャンペーンポスターが掲示されているところ)での銀行口座からのチャージ・Yahoo!マネー・Yahoo!JAPANカード経由での決済について、還元率を1.5%上乗せ or 20回に1回の確率で1.5%戻ってくる。
【2020/1/17〜2/13】PayPay残高もしくはヤフーカード連携での支払いで、対象のタクシー運賃が10%戻ってくる
【2020/2/3〜2/29】セブン銀行ATMから1万円チャージすると、抽選で1,000円分プレゼント
【2020/2/1〜2/29】対象の飲食店なら、PayPay残高での支払いで40%戻ってくる(最大500円/回、1,500円/期間)
最新のキャンペーン情報はこちら ⇒ キャンペーン – PayPay
トータル還元率に関する考察
2%還元&クレジットカード払いができるので、単体でポイント二重取り・還元率3%以上が期待できるKyash。
Kyash(キャッシュ)も、2019/10/1より還元率が2%→1%に下がってしまいます。
このKyashのカードをPayPay支払い元として利用する場合、「その他のクレジットカード」扱いとなるのでPayPayでの還元率は0.5%。
それだけならともかく、本人認証サービス非対応のため上限が月5,000円となってしまうのが厳しい。あまりおすすめはできません。
KyashなどYahoo!JAPANカード以外のクレジットカードを登録すると、PayPayでの還元率は0%。ゼロです。
よって、PayPayを通してクレジットカードをそのまま店頭で使うのと同じことになりますね。
結論として、PayPayを利用する場合は変にポイント何重取りなど意識せず素直にYahoo!JAPANカードを使った方がよさそう。
PayPay自体の還元率が2020年4月よりよほど使わないかぎり0.5%とずいぶん下がってしまうので、たまに開催される高還元率のキャンペーン以外の普段用として使うにはあまりすすめられなくなってしまいました。
楽天ペイ
楽天ペイは、おなじみ楽天グループが運営するコード決済サービス。
PayPayやLINE Payに比べるとあまりキャンペーン等目立たない印象。ですがネットで楽天のサービスをよく使っている人にとっては、楽天スーパーポイントや楽天キャッシュが実店舗で使えて便利なアプリ。
銀行チャージは現在(2019/5/17)のところ使えず、クレジットカードか楽天ポイントでの支払いとなります。
チャージ・支払い方法
・クレジットカード(即時支払い)(VISA、MasterCard、JCB、Diners、AMEX)
・楽天スーパーポイント/キャッシュ
還元率と還元額の上限
200円につき1ポイント(0.5%)
※2019/10/1〜12/2 9:59の5%還元キャンペーン中は、そちらが優先され0.5%還元はストップする
限度額や制限事項
50万円/回
(コンビニの場合は4,000円/回)
※楽天IDの会員ランクや店舗によって異なる場合あり
開催中の主なキャンペーン
楽天ペイのキャンペーンは、Webでエントリーしないと適用されないものが多いのでご注意ください。
【2020/1/1 9:00〜3/2 9:59】楽天ペイアプリのお支払いで最大5%還元
「キャッシュレス・消費者還元事業」のスタートに伴い、対象店舗のうち当事業により5%還元の店舗に対しては楽天ペイから0%、2%還元の店舗に関しては3%、0%還元の店に対しては5%の期間限定ポイントバックを実施する。
【2020/2/3 10:00〜3/2 9:59】ワタミグループの外食店舗にて、楽天ペイアプリ利用で支払総額の5%還元
【常時開催】友達を紹介するとそれぞれ100ポイント
【シルバー会員以上限定】はじめて楽天ペイアプリで楽天Edyを登録するとEdy200円分プレゼント
最新のキャンペーン情報はこちら ⇒ 楽天ペイ: キャンペーン
トータル還元率に関する考察
楽天ペイ自体の還元率は0.5%と低く、PayPayの「その他のクレジットカード」相当でしかありません。楽天カードに対する優遇も、期間限定のキャンペーンとしてはありますが通常時には今のところ無い模様。
一方で、PayPayのようにカードの本人認証が必要なく限度額などの制限もあまりないのはメリット。
つまり、Kyash(キャッシュ)をフル活用してトータルの還元率を引き上げることが可能ということです。
Kyashを使う前提でいけば、
楽天ペイ(0.5%)+Kyash(2.0%)+任意のクレジットカード(α%)
=2.5%+α
例えば楽天カードなら還元率1%なので、トータルで3.5%になりますね。
2019年10月1日よりKyashの還元率が2%→1%と下がってしまうため、計算式は以下の通りとなります。
楽天ペイ(0.5%)+Kyash(1.0%)+任意のクレジットカード(α%)
=1.5%+α
例えば1%還元のクレジットカードをKyash連携させて楽天ペイで使うと、2.5%となりますね。YJカード連携のPayPayと同じ。
もっと還元率が高かったりマイルがもらえるカードもあるので、組み合わせによってはYahoo!JAPANカード連携のPayPayよりも高還元率が期待できそうです。
LINE Pay
コミュニケーションアプリとして圧倒的なシェアを誇るLINE。
以前から支払いやユーザー間の送金に使えるLINE Pay(及びLINE Payカード)を運営していましたが、コード決済にも新たに参戦することになりました。
従来はLINEアプリ上でQRコードを表示させる形式でしたが、より利便性を高めるためにLINE Payコード決済専用アプリを新たにリリースしています。
LINE Payは楽天ペイとは逆に、銀行口座やコンビニでのチャージはできるもののクレジットカードでのチャージには対応していません。
アプリの使い勝手は他に比べて良いと感じるものの、クレカが使えないというのは個人的にはかなりの減点ポイント。
チャージ・支払い方法
・銀行口座(ただし住信SBIネット銀行など使えない銀行も多い)
・コンビニチャージ
・セブン銀行ATM
還元率と還元額の上限
0.5〜2%
(利用額によって決まるマイカラーによる。ホワイト:0.5%、レッド:0.8%、ブルー:1%、グリーン:2%)
《グリーン》決済金額 : 10万円/月
《ブルー》決済金額 : 5万円~9万9,999円/月
《レッド》決済金額 : 1万円~4万9,999円/月
《ホワイト》決済金額 : 0円~9,999円/月
マイカラープログラムについて : LINE Pay 公式ブログ
限度額や制限事項
【本人確認前】
10万円/回
【本人確認後】
100万円/回
キャンペーン
【2019/9/19〜2020/8/20】LINE Pay シネマデイ
毎月第3木曜、TOHOシネマズのインターネットチケット販売「vit」でチケットを購入すると、一般料金が1,900円から1,200円に割引
【2020/2/3〜2/29】セブン銀行ATMから1万円チャージするだけで抽選で1,000円分プレゼント
最新のキャンペーン情報はこちら ⇒ キャンペーン : LINE Pay 公式ブログ
トータル還元率に関する考察
LINE Payではクレジットカードによるチャージが使えないため、Kyashやクレジットカードによる「ポイントの◯重取り」が不可能な点が大きなネック。
なのでLINE Pay単体での還元率が重要になってくるのですが、利用状況によって変わるものの0.5〜2%と他の決済サービスよりさほど高いというわけでもない。
2019/7/31までは+3%のキャンペーン中なので最大5%のキャッシュバックが見込めますが、それ以降はお得なキャンペーンでも無い限りはPayPay、楽天ペイの方に軍配が上がりそうです。
あとがき
以上より、もしPayPay・楽天ペイ・LINE Payがどれでも使える店舗の場合、キャンペーン開催中を除く通常時においては
- PayPay & Yahoo!JAPANカードで手堅く4%(⇒2019年10月1日からは2.5%)
- 楽天ペイ & Kyash & 高還元率のクレジットカードで4%超えを狙う(⇒2019年10月1日からは2.5%超え狙い)
の2択というのが個人的な結論。
ただ、QRコード決済の普及度を体感で言うとPayPay>LINE Pay>楽天ペイの順。
コンビニのような何でも使える場所ならまだしも、中小規模の店だとどれか1つしか使えないこともよくあります。
なので、楽天ペイを優先するとしてもPayPay、LINE Payもいつでも使える状態にスタンバイ中。
また、それぞれお得なキャンペーンを開催していることもあるので、それらの対象となっている期間や店舗であればそちらを使う感じでしょうか。
これからどのコード決済サービスが生き残るかはわかりませんが、今回挙げた3つは母体となる会社がしっかりしていることもあり、少なくともしばらくは続くことになるでしょう。
「Suicaの方が便利なのになぜ今更コード決済?」と思っていた私ですが、キャンペーン終了後の通常時にも還元率が高いこと、またSuica等が使えない中小規模店舗にも急速に広がっていることから、手のひら返してコード決済を活用することにしています。
「ビックカメラSuicaカード」iPhoneのApple PayでモバイルSuicaにオートチャージ設定するならベストな選択
どのコード決済を使うか迷っている方に、この記事が参考になれば嬉しいです!
LINEの方はSBIデビットが使えるようになったのでそのポイントとの2重取りが出来るようになりました。
LINE Payについては残高払いでの還元ポイントが廃止となり、LINE Payクレジットカードが必須となっているはずです(https://ushigyu.jp/2020/05/06/visa-line-pay-card/)。なのでポイント2重取りはいずれにしろできないかと。
記事ものちほど修正しておきますね。