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長崎名物として有名な料理、ちゃんぽん・皿うどん。
全国展開しているリンガーハットが最も知られているかと思いますが、長崎には発祥の店「四海樓(しかいろう)」があります。
中華料理屋というには大きすぎる5階建ての立派な建物に、レストランのほかちゃんぽんミュージアムやお土産屋さんまで併設されており、観光客が大挙して押し寄せる観光名所と化しているこの四海樓。
グラバー園や大浦天主堂といった市内の観光地もすぐ近くなので、観光ついでに寄るのも便利な立地です。
ただし海外からのお客さんが多いこともありめちゃくちゃ混むので、特にお盆やGW、年末年始といったハイシーズンに訪れるのは要注意。
個人的に味は「まぁまぁ」だし混雑もしがちですが、元祖の味をいただける貴重なお店として長崎市観光のスケジュールに加えるのも十分アリです。
ちゃんぽん・皿うどん発祥の店「四海樓」5階建ての立派な建物にはミュージアムやおみやげ店も
およそ中華料理店っぽくないこの立派な建物が、ちゃんぽん・皿うどん発祥の店「四海樓(しかいろう)」。
四海樓の次男の方が設計されたそうです。
レストランは5Fで、4Fは宴会場、3Fは多目的ホール、さらに2Fはちゃんぽんミュージアムなる資料館があり、1Fにはおみやげ店まで併設されています。
おみやげ店の入り口。
今回はレストランに食べにきたので、中国っぽい謎の像を横目に階段を上がります。
……と、まさかの満席30分待ち。。。12時頃でちょうどお昼時とはいえ、ど平日なのに。ランタンフェスティバル期間中だからでしょうか。
なお、お盆に来たときの待ち時間は2、3時間くらいはあったので、特に観光シーズンは早めに来るか相当待つことを覚悟した方が良さそうです。
3Fホールに通じる階段頭上には、多くのランタンが。
ともかく、レストランのある5階に向かいます。
ばっちり満席。名前を記入して待ちますが、待合室の椅子はほとんど埋まっていました。
「呼ばれたときにいらっしゃらなかったら、また最初からになります」と案内の店員さんに割と冷たい感じで言い放たれ、しばし立って待つ。(途中から座れた)
待っている間、渡されたメニューを眺めてみます。明治三十二年に中国から渡ってきた陳平順氏が開業した四海樓。ちゃんぽんと皿うどんが生まれた店でもあります。
明治25年、こうもり傘一本持って大陸から長崎へ渡ってきた若者がいた。福建省福州の出身、19歳の陳平順(ちんへいじゅん)である。
平順は「長崎でひと旗あげよう」と、新地で砂糖貿易商を営む縁者の益隆号をたよってきた。当時の華僑は、料理、散髪、仕立屋という“三刀の仕事”ぐらいしかできない状況であったが、平順は保証人の益隆号から金を借りてリヤカーに反物を積み、遠くは島原まで足をのばし、行商しながら資金を貯えていった。明治27、28年の日清戦争を機に華僑に対する風当たりが強くなったが、平順は侮蔑の眼差しに耐えながら、無心に働くことで苦境を乗り切った。7年後の明治32年、明治の初めまであった唐人屋敷の入口付近、広馬場に中華菜館兼旅館の『四海樓(しかいろう)』を創業した。横看板には大きく『官許 大清國四海樓御旅館茶園酒館時點雅菜各国料理』『四海樓清國御料理御旅館』とあり、英文の看板もあった。従業員30人の意欲に満ちた開業であった。
この四海樓で生まれた『支那饂飩(しなうどん)』がその名も『ちゃんぽん』と変わり、長崎で最も親しまれる大衆料理へと発展し、『ちゃんぽん』はいまや日本の代表的な食べ物の列に加えられるまでになっている。
四海樓の沿革
ちゃんぽん、皿うどんのほか、一品料理も若干ながら提供されています。
ですがかなり高いですし近くに中華街もあるので、個人的にはあえてここで食べる必要はないかと。
ちゃんぽん、皿うどんの由来。
せっかくなので元祖の味×2を食べてみようと、ちゃんぽん皿うどんを1つずつ注文。
眺めの良いレストランで元祖の味をいただく。皿うどんおいしかった!
平日にも関わらず、着席してからも続々とお客さんがやってきます。どうやら韓国からの観光客が多い様子。
海側は全面ガラス張りになっており、眺望は良好。この日は大きな客船が停泊していました。
そうこうしているうちに、まずは皿うどんが到着!パリパリの揚げ麺に餡がかかった細麺の方です。
後で気付いたんですが、元祖の皿うどんって細麺じゃなくて太麺の方なんですね。ちゃんぽんのバリエーションの1つとして作られたとか。長崎出身なのに知らなかった。。。
まあでも私の中で皿うどんと言えばこっちなので問題ない。
あまりに店が観光名所ナイズされているのであまり期待していなかったのですが、これがかなり美味しい!餡にしっかりスープのまろやかな味がついてます。
長崎人は、皿うどんにソースをかけるのが当たり前。出前をとると栄養ドリンクの小瓶にソースが入ってついてくるほどです。
ただ、今回の皿うどんは味がしっかりめだったので、かけたりかけなかったりして楽しむ。酢もおすすめされましたが、ちょっと味が変わりすぎるので個人的にはイマイチかな?
もう1つ注文していた蓋付きちゃんぽん!大正から昭和初期にかけて、出前用に出されていた器を復刻したものだそう。
良いビジュアルですねー。いただきます。
このちゃんぽんが、皿うどんとは打って変わってやや期待外れ。何だか味が薄めな気がするんですよね…。(私が若干濃い味好きなせいもあるかもですが)これが元祖の味、なのかな?
あっさり好きには良いかもしれません。
あとがき
もっと並ばずにおいしいちゃんぽんや皿うどんが食べられるところはたくさんありそうですが、海を眺めながらちゃんぽんや皿うどんを発祥の店で食べられるのは間違いなくここだけ。
グラバー園、大浦天主堂、オランダ坂といった周辺の観光地散策の腹ごしらえに、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
店名 | 四海樓 |
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電話番号 | 095-822-1296 |
住所 | 長崎県長崎市松が枝町4-5 |
営業時間 | 11:00〜15:00、17:00〜21:00 |
定休日 | 不定休 |
Web | 公式ページ:中華料理四海樓 Retty:四海楼(四海樓) (長崎市/ちゃんぽん) – Retty |