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2014年にサービスを開始し、今やインターネットをしていれば見ない日がないほどの人気サービスとなったnote(ノート)。
テキストや画像、音声をつかった有料コンテンツを公開できるほか、月額制のコミュニティ(オンラインサロン)やマガジンの発行なども可能なサービスです。
有名人やアスリート、ライターなど多くの方々が中身の濃いコンテンツを公開している一方で、note運営に対する批判などもまた起こってきています。
例えば、投稿者のIPアドレスが外部に流出した事件。
流出自体はもちろん問題ですが、判明した際のnoteの対応が批判の的となりました。
今回のnote株式会社の記事投稿者のIPアドレスが漏洩した件で、note株式会社がコメントで「なお、一般的なIPアドレスから、個人情報が特定されることはありません。 」と書いている事には大きな違和感を感じます。
noteのIPアドレス漏洩の本当の問題点|竹洞 陽一郎|note
なお、ヨーロッパではIPアドレスは個人情報であると判断されているとのこと。「IPアドレスから、個人情報が特定されることはありません」などと流出元でありながら無責任に言い放つnoteの姿勢は大いに疑問です。
ドイツ海賊党の議員が、ドイツ連邦政府のウエブサーバーが利用者の承諾を得ないまま、IPアドレスをアクセスログとして記録し保管しているのは、EUの個人情報保護法違反だとして提訴していた裁判で、EU司法裁判所は、IPアドレスは個人情報だとする判断を下しました
EU司法裁判所がIPアドレスは個人情報と判断!日本の個人情報保護法はどうなっているの? | IT法務・AI・Fintechの法律に詳しい弁護士|中野秀俊
noteと同じ会社が運営するcakesの連載では、DVを受けて悩んでいる相談者に執筆者が「ウソ」「大げさ」などと攻撃し二次被害を与えるような回答を掲載し炎上。
相談者は、夫による深夜まで説教というモラハラ、実家に帰ろうとすると夫の実家に引きずって行かれたというDV行為、未明まで遊び歩いた上での事故などに苦しむ20代の女性。
(中略)
幡野さんは相談者の発言内容が事実ではないとし、「大袈裟にいってない?」「あなたのウソは相手を陥れるものだからちょっと悪質だとおもうよ」と“指摘”。また、相談者が母親であることから、子どもに父親を悪く言うことで印象操作する「大袈裟ママ」というニックネームまで登場
DV被害相談に「大袈裟」「ウソ」――cakes人気連載“炎上”の背景と再発防止策をnote社に聞いた(1/2 ページ) – ねとらぼ
さらには、炎上を理由にすでに決まっていたはずの連載を、誠実さのかけらもない言葉で反故にするといった事態まで発生。
フィクションってことにしましょうと提案された日から、一度も通して朝まで寝ることができないまま、答えが見つからないモヤモヤを、私は今も、抱え続けています。
cakes炎上と、消滅した連載|あさのますみ|note
他に選択肢は多くないこともありnoteの人気は続いているようですが、上記のような状況を踏まえるとnoteでのコンテンツ公開をためらうユーザーの気持ちもわかります。
ではnoteの他に有料でコンテンツを公開できるサービスはあるんでしょうか?
その1つとして挙げられるのが、最近になってサービスを開始したのがTips(ティップス)。
手数料をnoteよりも低く押さえつつ、シンプルで何も知らずにはじめて操作しても使いやすいUIを備えています。
私も、ちょくちょくTipsに記事を公開中。
まだ始まったばかりで知名度やドメインパワーはこれからですが、SNSなど既に記事への導線となるサービスやアカウントを持っている人にはオススメしたいサービス。
また、いわゆる情報商材屋の御用達サービスとなっているのが、Brain(ブレイン)。
noteやTipsと同様に有料でコンテンツを公開できるほか、記事を第三者が宣伝して購入されると紹介料がもらえる仕組みを備えています。
サービス開発者さん自身も4万円近い高額の情報商材を販売しており、Brain利用者も同様の情報商材屋が多い。
また、商材を読んだユーザーがさらにそれを他人に売ることで儲けられる、マルチ商法に近い紹介機能を有しているのも特徴。
かなり特殊なクラスタの人々が集まっている印象があります。トップページを見れば一目瞭然。
個人的にはあまり勧めませんが、特定界隈の人にとっては儲けやすい側面もあるかもしれません。
今回は、ここに挙げた3つのサービス「note」「Tips」「Brain」を比較して、それぞれどのような人にオススメかを考えてみました!
手数料の比較。どこが安い?
まず、3サービスの手数料を調べて以下の表にまとめました。
サービス名 | note | Tips | Brain | |
---|---|---|---|---|
決済方法 |
クレジットカード 決済 |
携帯キャリア 決済 |
クレジットカード決済 銀行振込 コンビニ決済 | (カード決済のみ) |
紹介機能 (アフィリエイト) | – | あり | あり | |
サービス 利用料 | 10% | 14% | 12% | |
決済 手数料 | 5% | 15% | – | – |
振込 手数料 | 270円 |
無料会員:550円 プラス会員:330円 | 250円 | |
手数料 合計 |
15% + 270円 |
25% + 270円 |
14% + 330円 |
12% + 250円 |
支払いサイクル |
毎月20日までに振込申請で 前月末までの売上を月末支払い (最短翌月末払い) |
無料会員:申請から10営業日 プラス会員:申請から20営業日 |
販売から30日以上経過後に申請可 (申請から振込までの日数は不明) | |
最低出金金額 | 1,000円〜 | 5,000円〜 | (不明) |
※2021年1月現在
noteの手数料は、クレジットカード決済の場合15%。
携帯キャリア決済の場合は、25%とかなり高くなってしまいます。
ユーザーにとっての購入価格は変わらないので、販売者にとってはキャリア決済よりもなるべくカード決済を選んでほしいというのが本音でしょう。
毎月20日までに申請をすることで前月末までの売上金額が振り込まれるため、最短で翌月末払いとなります。最低振り込み金額は1,000円から。
Tipsの場合、支払いはクレジットカード決済のみクレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済が利用できnoteよりも1%安い14%。
携帯キャリア決済は現在のところありませんが、銀行振込・コンビニ決済が利用可能。
手数料率はnoteより全体的に安く抑えられています。一方で、無料会員の振込手数料が550円とやや高めになっているので、がっつり使うのであればプラス会員になるのが良さそう。
noteとTipsのどちらを選ぶか悩んだ場合、多くのユーザーはnoteのブランド力や大量のアクセスと、Tipsの手数料を比較検討することになりますね。
プラス会員の場合は申請から10営業日、無料会員の場合は20営業日で振り込まれるので、こちらもnoteに比べるとかなり早い。
一方、最低出金金額は5,000円とnoteより少し高めになっています。
Brainの手数料は、12%と3サービスの中で最も安い。
以前は紹介(アフィリエイト)機能を使うと24%と高い手数料が必要でしたが、2024年8月より紹介機能を使っても一律12%に変更となりました。
紹介機能を利用する場合、自分の記事を売ってくれた紹介者に対する報酬が必要となります(報酬率は自分で設定可)。
最低出金金額の情報はネット上で確認できず。
利用できる機能やサービス
note、Tips、Brain、それぞれで利用できる機能やサービスを一覧にまとめました。
note | Tips | Brain | |
---|---|---|---|
無料記事公開 | ◯ | ◯ | × |
有料記事 上限額 |
1万円 ※5万円 |
1万円 ※10万円 | 10万円 |
セット販売 上限額 |
1万円 ※5万円 |
1万円 ※10万円 | – |
投げ銭機能 | ◯ | ◯ | × |
返金申請受付 | ◯ | × | × |
カスタムURL | ユーザーのみ |
ユーザー、 記事ごとに可 | ユーザーのみ |
購入記事の PDFダウンロード | × | ◯ | × |
投稿記事の PDFダウンロード | × | ☆ | × |
予約投稿 | ☆ | ☆ | × |
数量限定販売 | ☆ | ☆ | × |
販売期限設定 | × | ☆ | × |
限定公開機能 | × | ◯ | × |
簡易アンケート | × | ◯ | × |
アフィリエイト リンク掲載 | ◯ | ☆ | × |
クーポン機能 | × | ◯ | × |
プレゼント リンク機能 | ◯ | ◯ | × |
アクセス解析 | ◯ | ◯ | × |
月額制コミュニティ | ◯ | ◯ | × |
月額制定期購読 マガジン販売 | ☆ | × | × |
共同運営 マガジン機能 | ☆ | × | × |
コメント欄 ON/OFF | ☆ | (コメント欄なし) | |
YouTube 動画表示 | ☆ | ◯ | ◯ |
ファイルアップロード | ◯ | ◯ | × |
レビュー機能 | × | × | ◯ |
紹介報酬機能 | × | ◯ | ◯ |
コピーガード機能 | × | ◯ | × |
テーブル(表)機能 | × | ◯ | × |
・2021年7月24日現在の情報
・「☆」印はnoteプレミアムおよびTipsプラス(いずれも500円/月)の機能
コミュニティやメルマガとしても使えるnote
noteは、月額制のサークル(いわゆるオンラインサロン)をつくったり月額制のマガジン(メルマガのようなもの)の発行が可能で、コミュニティづくりに力を入れている印象。
さすが、『noteは”街”を目指しています』と公言しているだけのことはあります。
「noteはクリエイターの集う、1つの街である」という概念。これは加藤氏の発案によるもので、ポイントは「街」の部分だ。
インターネットの中の“街”を目指す――だれもが創作をはじめ、続けられる「note」の開発舞台裏 | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2019 Autumn | Web担当者Forum
他にはクリエイターへの投げ銭機能であったり、返金申請受け付け機能も備えています。
ただし、返金申請受け付け設定についてはクリエイター側で無効にすることが可能。
返金を頻繁に要求されるようなnoteをつくる筆者がこの設定をオンにするとは思えないので、「返金申請ちゃんと機能してる?」という疑問も。
noteプレミアム(月額500円)に加入することで、有料記事の上限額アップ、予約投稿や数量限定販売、コメント欄ON/OFF、YouTube動画表示などができるようになります。
前述の月額制マガジン販売も、プレミアムへの加入が必要。
記事ごとのアクセス解析、PDFダウンロードなどの便利機能を備えたTips
後発のTipsでは、noteにない機能として購入記事のPDFダウンロード、簡易アンケート、割引クーポン発行、記事ごとのURLカスタムなどが使えます。
Tipsプラス(月額500円)に加入すると、自分で投稿した記事のPDFダウンロードや予約投稿、数量限定、販売期限の設定といった機能も利用可能に。有料記事の上限額も最大10万円まで対応しています。
noteのようなコミュニティ色は今のところないものの、自由な値付けをしてシンプルに情報発信をしたいユーザーにとっての機能が充実している印象。
もちろん、無料での記事投稿も可能です。
レビューと紹介報酬機能が特徴的なBrain
Brainは有料でのシンプルなテキスト販売に特化しており、noteやTipsで当たり前にできることの多くができません。無料での記事投稿も不可。
最大の特徴は2つ。
星評価のレビューがつけられることと、記事を読んだユーザーに宣伝してもらい売れたら成果報酬を出せる紹介機能。
紹介機能は読者が記事を広めてくれる動機づけになる一方、報酬が絡むのでどうしてもお金目当てで心にもないことを言って褒める輩が出てきてしまうのが難点。Brainはそもそも”そういう人たち”が集まっているサービスなので尚更のこと。
「ウソでも大げさでも何でもいいから儲けたい」という情報商材屋関連のユーザーが集まっている現状があるため、noteやTipsとは似ても似つかない異質な空気を醸し出しています。
編集画面の使いやすさ
note、Tips、Brainでそれぞれ基本的な文章作成と画像アップロードを試してみました。
note
この記事を書くためにnoteのテキスト入力画面を触ってみたんですが、とてもシンプルでわかりやすい。
テキスト入力や装飾、画像のアップロードなど迷うことなくスムーズにできました。
はじめて利用するユーザーでも、10分もすれば一通り必要な操作に慣れるはず。
なお、有料記事にする場合の金額設定、および有料エリア設定は投稿直前の確認時に行います。
Tips
Tipsの操作感は、かなりnoteに近い。
後発なのでnoteを参考にした可能性もありますが、ともかく使い勝手は至って良好。ストレス無く文章を打ち込んだり画像をアップできました。
ブロック(段落)の上下移動もボタンで簡単にできるので、この点ではnoteよりも便利かも。
なお、有料記事にする場合の価格設定はnote同様に投稿直前ですが、有料エリア設定は記事の編集時に可能です。
Brain
Brainの編集画面は、WordPressでいうビジュアルエディタのようなスタイル。
noteやTipsとは若干使用感が異なりますが、これはこれで慣れた人であれば執筆には特に問題ないと思います。
一方で、HTMLを触った人にしか馴染みのない「H2」「H3」といった用語がそのまま使われていたり、アイコンだけで「引用」「コード」などといった機能を想像しなければならなかったりと初心者にはややハードル高めかも。
また、Brainでの記事公開のためには公開申請をして、審査を通過する必要があります。
審査中は編集ができないほか、自分のタイミングで公開できるわけではないのでその点も注意が必要。
ブランドイメージ
note、Tips、Brainそれぞれのイメージはどうでしょうか。
群を抜いた知名度を誇るnote
3サービスの中でも群を抜いた知名度を誇るnote。有料コンテンツ公開サービスとしてnoteしか知らないユーザーも大勢いることでしょう。
圧倒的なコンテンツ量はもちろんのこと、有名芸能人やスポーツ選手も多数参加。
noteがバズって有名になった、いわば「スタープレイヤー」のような書き手もたくさんいます。
書籍化までされたものも多数。
物書きとして生きていくつもりなら、2021年1月の現時点ではnoteに勝るサービスはなかなか思いつきません。
一方で、冒頭に紹介したIPアドレス流出やマガジン執筆者・質問者に対する対応など、複数の炎上騒ぎが起きているのも事実。
規模が大きくなるとある程度は仕方ない部分もあるかもしれませんが、企業姿勢にやや疑問が残る面もあります。
とはいえ、そのような事は気にしていない・知らないユーザーが大半。有料記事サービスとしてのブランド力は比べるべくもなく圧倒的でしょう。
サービス開始したばかりのTips
2020年11月にサービス開始、2021年1月12日に正式リリースしたばかりのTips。
福岡の友人の会社がはじめたサービスなので私は知っていましたが、これから知名度を広げていこうという段階。
良くも悪くも世間のイメージはまっさら、まだまだこれからのサービスです。
情報商材販売サービスとして異彩を放つBrain
「あなたもフォロワー◯万人!」「素人でも収益◯万円!」と怪しいタイトルの記事が並ぶBrain。
価格もほとんどが数千〜数万円と非常に高額で、いわゆる情報商材に分類されるような内容のものが多いようです。
以下の記事にも書きましたが、「あなたも稼げる!」系のこれらの記事の99.9%は買う価値なし。
本当に十分稼いでいるブロガー、アフィリエイター、YouTuber等々のガチ勢はnoteやBrainで記事売って稼いだりしませんよ。必要ないから。
では、なぜ記事を売ろうとするのか?その理由として考えられるのは……
① 同じことを実行してもそれほど稼げないと知っている
② 実際にそれをやって稼げたが、状況の変化により再現性がない。もしくは短期間で使えなくなるノウハウである
③ noteやBrain売ってる方が儲かる
④ noteやBrainを売ること自体が「稼げる方法」である
⑤ そもそも嘘や誇張であり、売れさえすれば内容は何でもいいと思っている
noteやBrainにはびこる「あなたも稼げます!」系の高額有料記事(情報商材)が、99%読むに値しない理由
YouTubeやSNSのノウハウも多く販売されているようですが、そのほとんどは自分で検索なりYouTubeでレクチャー動画でも探せば済むものばかり。
紙の本の何倍、何十倍ものお金を出してまで買うものではありません。ご注意ください。
※個人の感想です
とはいえ、このような商材に引っかかり散財してしまうユーザーがそれなりにいるのもおそらく現実。
Brain上で活動することである種の色がついてしまうことは避けられませんが、そのクラスタに所属し情弱を狩って生きていく覚悟があるなら、これ以上はないサービスなのかもしれません。
note、Tips、Brainはそれぞれどんな人におすすめ?
- ブランド力の高いnoteで書きたい。元々強いドメインを利用したい
- 月額制のマガジンを発行したり、オンラインサロンをつくりたい
- トップページや他の人の記事からの流入も期待したい
- noteのコンセプトや運営方針に共感できる
- 手数料率は低い方が良い、支払いサイクルは早いほうが良い
- SNSなどで、記事への導線となりうるアカウントを既に持っている
- 記事のPDFダウンロードを活用したい
- 高額な情報商材をファン(信者)にも売ってもらって稼ぎたい
- Brainで儲けている(と自称している)人たちみたいになりたい
- いかなる手段を使っても儲かりさえすればそれでOKだと思っている
あとがき
Brain | 紹介機能付きコンテンツ販売プラットフォーム ブレイン