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今年も雪を見ながら温泉に入りたいな……東北か北海道かどこにしようかな……と考えていろいろ探していた、昨冬のある日。
ふと思い出したのが、冬の間だけ湖の上に現れるという幻の(?)氷の集落のこと。確かそこで温泉にもつかれたような気がして、色々調べてみました。
そして発見したのが北海道のほぼ真ん中、帯広市の北にできるという然別湖(しかりべつこ)コタン。コタンとはアイヌ語で集落のことを指します。
北海道の内陸にあり、さらに標高も高い(804m)場所にある然別湖。冬は厳しい寒さに襲われるため、湖は分厚い氷に覆われます。
その氷を利用して何かできないかと考え、地元の方たちが作り上げたのが氷の村・然別湖コタンなのです。
冬の間だけ、ここでしか見られない氷の芸術。それを見ながら入る温泉もまた格別というもの。
札幌からも車で約3時間あれば行けますし、冬の道央観光スポットとしてぜひ一度訪れてみてほしい場所です。
帯広から約1時間、雪山を抜けたところにある幻の村「然別湖コタン」
帯広でインデアンカレーや元祖豚丼を食べた後、車で1時間強かけて到着した然別湖。ナビでは「この先通行止め」警告が何度も出ていたのですが、ちゃんとたどり着くことができました。(然別湖より先、糠平湖へ通じる道は冬季通行止めとなっている模様)
私が宿泊したのは、「然別湖畔温泉 ホテル風水」というところ。然別湖にはこの宿も含めて2件の宿しかありません。
すぐ横には然別湖ネイチャーセンター。
到着したのがもう日が暮れかけの時間だったので、チェックインもそこそこにとりあえずしかりべつ湖コタンを見て回ることに。
雪に覆われた真っ白な道を湖へと降りていきます。
氷でつくられた建物。
これが然別湖の、そして「しかりべつ湖コタン」への入り口。見たこともない景色にテンションぶち上がり。
一面の雪原のように見えますが、これ全部湖なんですよ……!
味のある木製の立て札。WELCOME。
かまくらのような氷の建物が数軒建てられているほか、子供が遊べそうなアイスめいろも。
こちらの建物は「ジオ・イグルー」。
「イグルー」とは圧雪ブロックを使ってつくられる建物のことらしいのですが、「ジオ」はなんだろう。
中には「しばれ観測データ」が掲示されていました。氷の厚さは私が訪れた2017/3/2時点でなんと62cm。その割に気温は低くなく(といっても-5℃くらいですが)、ちょうどいい時期だったのかも。
平日ではありましたが、中国方面から来たと思われる観光客がとくに多いようでした。皆思い思いに湖上の散策を楽しんでいます。
特に内部になにもない建物が多い中、特徴的なものが2つ。
1つは何と言ってもこの氷上露天風呂です。18時までは男女混浴、18時〜20時は男性専用、20時〜22時は女性専用。
一応こんな立て札はしてあるものの、
入浴している様子が簡単に見えちゃうんですよね。特に女性にとってはかなり勇気がいりそうだ。。。水着とか着るのはありなんだろうか。
※誰もいないことを確認してから撮影しています
もう1つ特徴的なのが、コタンの一番奥にあるアイスチャペル。
中には氷の結晶のようなシンボルとキャンドル、それにステージ。ここは夜に来た方が良さそうだな。
然別湖からホテルの方を見たところ。
まさに白銀の世界といった風情の然別湖コタン。また夜と翌朝に見に来よう。
然別湖畔温泉 ホテル風水の部屋と食事、温泉
然別湖湖畔にある2つのホテルのうちの1つ、ホテル風水。
当時公開されていたドラえもんの映画「のび太の南極カチコチ大冒険」とコラボしているらしく、フロント横に看板が設置されていました。
フロント。とても丁寧に案内していただきました。
部屋は一般的な旅館っぽい感じ。やや築年数は経っているようですが、清潔感には問題なし。
空調や金庫がレトロ感を漂わせてます。テレビは液晶でしたが、きっと昔はコイン式だったんだろうなあ。
この窓際の椅子やテーブル、冷蔵庫も昭和な感じしませんか?
極めつけはこれ。あー、家族旅行とか行ったときの宿泊先にあったあった!
最近はめっきり見なくなりましたが、これを見た途端に一気に懐かしさがこみ上げてきます。(結局やらなかったけど)
トイレ。ウォシュレットがないのと、トイレットペーパーホルダーがやたらかわいい。古いですが清潔に保たれています。
食事はぶっちゃけ可もなく不可もない感じ。悪くはないのですが、北海道旅行でおいしいもの食べたい、と期待して来ると肩透かしを食らうかもしれません。
(プランにもよるかも)
道内のお酒も注文できますよ。
ホールスタッフは東南アジア系らしき留学生(従業員?)さんで、一生懸命やっているのですがちょいちょい話が伝わらなかったり注文したいのになかなか気付かれなかったり、といったことがありました。
しっかりとした接客を求める方は不満に思う面もあるかもですが、頑張ってるのは伝わりますしここは温かい目で見守ってあげてください。
そして、明るいうちに待望の温泉!ちょうど独り占めできました。
中に入ると……とにかく室内が暑い!サウナ状態。源泉がとても熱いのでしょうか。
いずれにしろ景色を見ながらの露天風呂がメインなので、サクサクと体を洗っていざ外へ。
念願の雪見温泉、しかもただの雪じゃなく他ではまず見られない氷の集落を眺めながらの入浴。得がたい体験だわー。
眼前に広がる夕暮れの然別湖コタン。極楽、極楽。
余談ですが、ポケモンGOの然別湖のジムはレベル10、10体全てハピナスというとんでもない状態になっていました。どんなプロポケモントレーナー集団が訪れたというんや。。。
一時9体になっていたので私もこの祭りに参加したかったのですが、ハピナス持ってなかった。残念。
6月のアップデートでジムに同じポケモンを2体以上配置できなくなってしまった今、然別湖のジムはどうなってるんだろうか。
夜の湖上にて、究極の雪見温泉を体験
温泉に入り、食事をして一休み。すっかり暗くなったところで、再度然別湖コタン散策へ。
夜は夜で、また違った風情がありますね。
他のお客さんたちは部屋でくつろいでいるのか、ほとんど人はいませんでした。
キャンドルが灯されたアイスチャペル。いい雰囲気。
うん、こういうのは彼女や奥さんと2人で来たいよね…と1人で写真を撮りながら思う。
まあ3月のド平日にここ来れるパートナーそうおらんよな。。。
アイスチャペルからホテル側を臨む。
このとき時間は19時すぎ、氷上露天風呂は男性専用時間帯(18:00〜20:00)。
他の時間帯は女性に気を遣うし、入るなら今しかない……!と、意を決して露天風呂に向かいます。
簡易なつくりの脱衣所。冷気が筒抜けなばかりか足元が一部凍っていて冷たい、寒い。なんだこの試練は。
風呂に通じる階段も氷が張っているのでめちゃ冷たい。
「ヒイッ」と情けない声を上げながらなんとか着水。
かけ流しであろう温泉はとても温かく、さっきまでの寒さ冷たさを忘れさせてくれます。冷たい外気の中入る温泉は最高。
しかし風呂からの眺めがコレということは、本当に丸見えやな……。
十分温まったとしても、帰りはまた凍った階段と寒い脱衣所をクリアしなければなりません。面白いやら大変やら。
寒さ的にも設備的にも丸見えっぷり的にも、かなり難易度の高い氷上温泉露天風呂でした。でもいい経験だった。
然別湖コタンに来たら絶対来たいアイスバー
然別湖コタンにある建物の中でも、個人的に最も見どころだなと思ったのがアイスバー。
もちろんあの食べるアイスバーではなく、建物も内装もすべて氷でできたバーなんです。
ここが、アイスバーの入り口。夜20時から営業しています(日中はアイスカフェとして営業)。
「ICEBAR」
雪まつりの雪像ほど細かく彫られてはいませんが、いい味出してるシロクマが募金を呼びかけます。
左奥に進んでみると、ちょっとした講堂のようなところに出ました。
ん、何か座ってるぞ?
くまー!!ちょっと撫で肩!
この日は特に催し物もないようだったので、ステージに上がってみる。なんだか寂しげなくまさんに見られてる…。
週末はここでミニライブなどが開催されるとのこと。スピーカーからは有線が流れており、音響もばっちり。
あらかた見終わったところで、いざアイスバーへ。
おお、これはカッコイイ……!雪と氷で作られた建物、透き通った氷の柱とカウンター、そして色とりどりのお酒。
めっちゃ絵になる光景。これ日本ですからね。
ワンドリンク500円、氷でできたグラスを頼むとプラス500円というシステム。
せっかくなので氷のグラスでオリジナルカクテルをいただきます。
分厚い氷でできた、なんとも美しいグラス。カクテルの鮮やかな色がより映える。
しかし氷なのでやっぱり冷たい!このとき私は愚かにも手袋を部屋に忘れてきていたので、ハンカチで覆ってから飲みます。せっかくの綺麗なグラスが見えんやんけ。
テーブルも巨大な氷のブロックでできています。もちろん、これも含め全ての氷は然別湖から削り出したもの。
使っていくうちに溶けたりしないのか聞いてみたところ、多少溶けはするもののコタン期間中くらいなら全く問題ないとのこと。外気温はほぼ常に氷点下ですしね。
この氷柱も細めに見えますが、多少地震が起きたくらいではビクともしないほど頑丈らしい。
然別湖コタン36年の歴史の中で、氷の建築技術も徐々に培われてきているのでしょう。ちなみに私、然別湖コタンと同い年でした。
この日は平日なこともありお客さんはカウンターのみでしたが、週末などは氷の個室もわいわいと賑やかになるのでしょう。
1人で来るのも楽しいけど、グループで来てこんなところで飲むのもいいなー。
2杯目は鮮やかな緑のカクテルで。こちらも美しい。
明日も来るならグラスを取っておいてくれるとのことでしたが、予定があったので断念。
バーのスタッフさんの1人は何と私と同じ長崎出身でした。地元の方だけでなく、道外からこの2つとない環境に魅力を感じてやって来る人もいるんですね。
アイスバーを満喫して宿に帰ります。ありがとう。
朝の然別湖コタンとスノーモービル体験
朝。旅先ではあまりぐっすり眠れない私、そこそこ早めに起床。
あまり特筆すべきところのない(失礼)朝食を食べたら、早速コタン散歩へ。
これ、全部湖なんですよね。すごいなあ。
ホテル予約時にスノーモービル体験を同時に申し込んでいたので、朝乗ってみることに。そろそろ時間のはずだけど誰もいないな、と見回していると……
インストラクターさんがスノーモービルに乗ってやって来てくれました。
テレビや写真では見たことのあるスノーモービルですが、間近で見るのは始めて。10台ほどありましたが平日かつ朝乗りに来る人は珍しいようで、貸切状態でした。
やたら私が写真を撮っている様子をみて、「撮りましょうか?」とインストラクターさん。せっかくなので一枚。
ハンドル、アクセル、ブレーキと車やバイクを運転する人ならすぐ操作できそうなスノーモービルですが、雪面は滑るのでハンドルを持っていかれやすい。
スピードを出すとコースから外れてしまいそうで、なかなか難しかったです。
自然と人間が共同で作り出す幻の村、然別湖コタン。ここでしか見られない景色を、体験を満喫させてもらいました。
なお、開催期間は氷のでき具合にもよりますが毎年1月下旬〜3月下旬ごろとなっています。2017年は1月28日~3月20日。
あとがき
見どころの多い冬の北海道の中でも、他とは一線を画す個性を放つ然別湖コタン。ぜひ一度訪れてみてください。
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