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先日、長崎のグルメ情報を中心に発信しているブログ「猫町飯店の休日」さんに掲載されていた以下の記事を読みました。
ざっくり要約すると、お店がオンライン決済の「Square(スクエア)」を使ってお店のギフトカードを発行し、お客さんに購入してもらうというものです。
流れとしては、以下の通り。
- 休業・短縮営業を余儀なくされているお店が、Squareを使ってeギフトカードを発行
- 客は、そのギフトカードをオンラインで購入。すると週ごとにお店に売上が入金される
- お店が営業を再開したら、客はお店でギフトカードを利用。購入した価格分の飲食ができる
お店側は、休業中もある程度の売上が得られてこの状況を乗り切れる可能性が高まる。初期費用も不要。
客側は、廃業の危機にあるお気に入りのお店を支援できる。
苦しい状況にあるお店の経営者が取り得る1つの選択肢として、大いにアリなのではないかと思います。
この記事では、Squareの仕組みを使ってお店がeギフトカードを導入し、お客さんに買ってもらい実際に利用するまでの全手順を詳しく解説します!
Square(スクエア)とは?
Square(スクエア)は、モバイル決済を提供しているアメリカ発の企業。
個人的にはクレジットカード決済端末の印象が強かったんですが、端末を利用しなくとも番号入力によるオンラインでのカード決済も含め取り扱っています。
Squareのアプリをインストールすれば、スマートフォンやタブレットがPOSレジ代わりに。
現金の受付や売上管理、在庫管理なども可能とのことで、Squareだけでお店のレジを完結させることも十分できそうです。
必要なのはクレジットカード利用時の決済手数料3.25%のみ。
(キャッシュレス消費者還元事業終了後の2020年6月末以降は3.75〜3.95%)
Squareの料金体系はとてもシンプル。決済手数料以外の費用は一切かからず、事業規模や実績による手数料の違いもありません。
クレジットカード決済・タブレットPOSレジならSquare (スクエア)
クレジットカード決済の売上入金が早いのも魅力のひとつ。
みずほ銀行・三井住友銀行の場合は翌営業日、その他の金融機関なら週1回振り込まれます。
みずほ銀行または三井住友銀行の口座をご登録の場合は翌営業日に、その他金融機関の口座をご登録の場合は週1回振り込まれます。
誰でもすぐに導入できるSquareの決済
Square登録→eギフトカード発行→客が購入→お店で決済、までの流れ
このアプリはお店での決済時に必要となります。
【店】Squareに登録
まず、Square(スクエア)にお店(事業者)のアカウントを登録しましょう。(こちらのリンクからアクセスできます)
表示された画面にて、メールアドレスと設定したいパスワードを入力して続行。
事業形態を法人(会社)、個人事業者から選択。
業種、法人名、法人番号などを入力。
法人番号がわからない方は、以下のページで検索できます。名前や所在地で検索可能。
代表者についての情報を入力。
会社名とは別にお店の名前などがある場合は、ここで入力。
売上金を受け取る銀行口座を入力。
以上で登録は完了です。
登録後、メールにてアカウント有効化手続きと追加情報提出のお願いが来ました。
スクリーンショットを撮り忘れたのですが、提出を求められたのは以下の3つ。いずれもオンラインでアップロード可能。
① 本人確認書類(運転免許証など)
② 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
③ Squareでの販売を予定しているメニュー表
①は本人確認書類の写真をその場で撮ってアップしても問題ないでしょう。
②の登記簿謄本を持っていない場合は、法務局に行かなくともオンラインで請求可能です。
③については、現時点で作成していなくとも手書きで作って写真に撮ったり、エクセル等で作ったものをPDF化してアップするなどでもおそらくOK。
私の場合、Googleスプレッドシートで簡単なものを作りPDF化しアップロードしました。
Square運営側での審査を経て、問題なければ1〜2日中に「ようこそSquareへ!カード決済を開始いただけます」とのメールが来るはずです。
【店】アプリをダウンロードし、チュートリアルをやってみる
Squareから「カード決済を開始いただけます」メールを受け取ったら、アプリをダウンロード・インストールして決済を受け付ける準備を整えましょう。
Squareというとカードリーダーのイメージがあったのですが、別にカードリーダーが無くとも決済の受付は可能。
iPhoneやiPad、Androidといったスマートフォン or タブレットがあれば十分です。
まずは「Square POSレジ」アプリをダウンロード。
最初に、Squareに関する簡単な紹介画面が表示されます。
登録したメールアドレス、パスワードでログイン。
必要な端末の設定を有効化します。
店舗での決済を試してみる(チュートリアル)
次に、アプリでの決済を実際に試すチュートリアルが始まります。不要な方はスキップも可能。
適当な金額(少額でOK)を入力し、上部の青い「お会計」ボタンをタップ。
現金/クレジットカード/ギフトカード/請求書の4択から適当なものをタップ。
私はクレジットカードで試してみました。
クレジットカード番号を入力し、お客様にサインしてもらいます。
(今回は自分のカードを使ったので、自分でサインしました)
以上で決済は完了。
必要に応じて、SMSかメールでお客様にレシートを送信することもできます。
届いたレシートがこちら。
支払った相手や金額、日付など必要な情報は網羅されており必要十分ですね。
払い戻しを試してみる(チュートリアル)
次に、払い戻しのチュートリアルがスタートします。
キーパッド画面から左上の三本線ボタンをタップ。
「取引履歴」を選択し、払い戻しをしたい履歴をタップ。
「払い戻し」を選び、内容を確認して次へ。
払い戻し先を確認し、理由を選択したら払い戻しの実行。
以上でチュートリアルは完了です!簡単ですね。
【店】eギフトカード販売ページを公開
Squareへの登録が完了したら、さっそくオンラインでeギフトカード販売ページを公開しましょう。
以下のページから、メールアドレスとパスワードを入力してログイン。
スマートフォンで操作した場合を例に取り手順をみていきます。
ログインしたら、下の方にスクロールしてみましょう。
ギフトカードの欄があるので、「今すぐ注文する」をタップ。
すると、ギフトカード導入設定の画面に移ります。
店舗でギフトカードを発行することもできますが、ここではオンラインでの発行に絞って進めます。
デジタルeギフトカードの「導入する」をタップ。
「オンラインでeギフトカードを販売」のスイッチをオンにします。
以上で、オンラインでギフトカードを販売する準備が整いました。
「eギフト注文用URL」と記載されたリンク先がギフトカード販売ページ。
発行されるギフトカードの店舗名を変更したい場合は「発行元の店舗」から。
「デザインを管理」をタップすると、好きなイラストや写真等を販売ページに表示させることができます。
よくわからない場合は、特にいじらなくても問題なし。
実際のギフトカード販売ページがこちら。
トップに店舗名が表示され、購入者は金額、名前、メールアドレスを入力するだけのシンプルなページです。
パソコンからWeb版のSquareページにアクセスした場合は、左下の「ギフトカード」から。
販売用URLがそのまま表示されているので、あとはこれを公開したい場所に貼り付けるだけ。
【店】販売ページをブログやSNS、店頭等に掲載して宣伝
あとは、このギフトカード販売ページへのリンクをお店のブログ、SNS等々に貼り付けて購入してもらうだけ。
例えばスマートフォン上なら、さきほどの「eギフト注文用URL」を長押しし、出てくるメニューから「コピー」をタップ。
貼り付けたいSNSなり何なりのアプリやページに移動し、長押しして「ペースト」を選択。
ご覧の通り、ギフトカード販売用ページURLの貼り付けができました!
ギフトカード販売用のURLをQRコードに変換すれば、テイクアウトのチラシに載せたり、閉まっている店の店頭に掲出して購入を促すことも可能。
「URL QRコード化」などといったキーワードで検索すれば、多くのサイトが出てきます。
私が調べた限りでは、以下のサイトが最大手っぽい。
【客】eギフトカードを購入
Squareユーザーのお店によって公開されたeギフトカードを購入する方法も紹介しておきます。
こちらが販売ページにアクセスした際のトップ画面。
(イラストはお店側の設定によって異なる可能性あり)
ギフトカードを購入したい客が入力するのは、「金額」「名前」「メールアドレス」の3つだけ。特にメールアドレスには利用時に必要な16桁の数字が届くので、間違いのないよう。
メッセージは任意ですが、自分の言葉で入力するとお店の方が喜んでくれるかもしれません。
内容を確認し、クレジットカード情報を入力して「カードで支払う」。
以上で注文完了!
ここで決済された金額は、手数料3.25%が差し引かれ週に1回お店の口座へと入金されます。
eギフトカードを購入すると、注文の確認および16桁のギフトコードが載ったメールが届きます。
ギフトカードを利用する際にはこの16桁の数字が必要となるので、お店に行く際にはこのメールが見られる状態にしておきましょう。
【客→店】店舗でeギフトカードを利用
客がお店で購入したギフトカードを利用する際には、お店のスタッフはアプリで会計金額を入力しその後の画面で「ギフトカードの手入力」を選択。
客はメールに記載のギフトカード番号を提示し、お店スタッフはその番号をアプリの画面に入力。
「お会計」ボタンを押せば完了です。
必要に応じて、SMSやメールでレシートを送ることも可能。
お会計に対しギフトカード金額が不足しているときは、続けて残りの金額を別の手段で支払えます。
ギフトカードにまだ残高があるときはその分を後日利用可能。
その点はご心配なく。
Squareを利用することによるメリットと注意点
・店が閉まっていても、ギフトカードを購入してもらうことで売上が上がる
【客】
・店が閉まっていても、ギフトカードを購入することで店を応援し支えられる
・ある意味で売上の先食いなので、お店の再開後にその分の飲食サービスを提供する必要が生じる
・手数料が差し引かれる
【客】
・万が一お店が閉店してしまった場合、ギフトカードに支払った金額分の飲食サービスを受けられない
「ごちめし」アプリ登録も選択肢の1つ
「この記事を見てもSquareの使い方が結局よくわからない」
「オンラインでの販売方法は1つでも増やしたい」
というお店の方は、以前紹介した「ごちめし」への登録もおすすめ。
こちらは、アプリを利用したオンラインでの代金前払いシステム。
自前でSquareのようなシステムを利用しなくとも、ごちめしアプリに登録しお店での運用(客が提示するアプリの画面をタップするだけ)を覚えるだけで利用可能です。
「ごちめし」は、手数料(10%)をユーザーが負担し、お店の負担がゼロなのも大きな特徴。
自分での手続きが必要かつ発信力が特に重要となるSquareに対し、アプリのプラットフォームにある程度乗っかって支援を得られるごちめし。
それぞれの特徴がありますが、私が店の主人ならとりあえず両方登録して少しでも支援を得られる手段を増やそうとするかな。
あとがき
いつもおいしい料理や飲み物を提供してくれる飲食店が、1つでも多くこの苦境を乗り越え生き残ってくれることを願っています!