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サクッと近場で大きな風呂に入りたくて、日帰り温泉施設を検索していたときのこと。
「博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯」の楽天トラベルのページがヒットしたので見てみると、なんだかやたらと評価が高い(☆×4.48、2020/1/22現在)。
☆×4.48というと、高級ホテルや旅館以外ではそうそう出せない評価値です(評価件数が少ない場合を除く)。
例えば、言わずと知れた高級ホテルである「ホテルニューオータニ博多」ですら☆4.45。
長年楽天トラベルを利用している私の経験から言えば、例外はあるもののこの手の庶民向けチェーンな温泉施設なら星×4くらいが相場な感覚。
じゃらんやGoogleマップでの評価は感覚どおりに星×4前後だったので、おかしいなと思い「お客さまの声(要するに口コミ)」の内容をチェックしてみることに。
すると、どうにも怪しい内容の口コミが並んでいるのを発見してしまいました。。。
具体的に言うと、同じ文章の短文レビューが1分と間を置かずに連投されている。何度も何度も。
どのような経緯でこのような投稿がなされるに至ったのかはわかりませんが、いずれにしろ何らかの不正が行われていると疑わざるを得ません。
ほぼ同じ文章の星×5レビューが、ほぼ同時に連投されている。それも何度も
私がたまたま見つけた、どうにも怪しいレビューが並んでいる口コミページが以下。
もちろん普通のレビューもあるんですが、途中途中でコピペと思しき短文の星×5レビューが連投されています。投稿間隔は約30秒程度でまったく同じ文章。
それぞれ違う宿泊者が、たまたまほぼ同時に全く同じレビューを投稿することがあるでしょうか?まずあり得ない。
2019/8/9 13:29:44〜13:31:39の間に4件同じ内容のレビューがありました。ついでに言えば「万葉の湯」側の返答もコピペで1分と経たずに4件投稿しています。速いぞ。
レビュアーが誤って投稿ボタンを連打してしまった可能性も考えましたが、それだと投稿間隔が30秒も空かないだろうし、楽天トラベルほどの大手がそのような初歩的ヒューマンエラーの対策を取っていないとは考えにくい。連打された時点で弾くか、1件のみ投稿されるよう修正するでしょう。
だとすると、これは一体何なのか……?
文章は短いながらもその時々で微妙に変化があるようです。
連投ではないパターンも。本当の宿泊者によるレビューである可能性もなくはないですが。。。
『アラスカななつ』さんが2件連投しているパターン。微妙に文章が違うので連打によるミスでないのは明白ですが、たまたまハンドルネームが同じ人がほぼ同時刻に投稿したんでしょうか?それとも1人で2部屋借りてたとか?
キリがないのでこのくらいにしておきます。
念のため魚拓を取っておきました。
博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯 クチコミ・感想・情報【楽天トラベル】
例えばライバル施設からの嫌がらせであったりする可能性もゼロではないので真相はわかりませんが、少なくとも「ユーザーにとって信用のならないレビューが投稿され、総合の星評価も不当に高くなっている」のはほぼ間違いないと言っていいでしょう。
ちなみに、他の「万葉の湯」系列店の口コミも確認してみたところ、私の確認した限り特にこのようなレビューは見当たらず。
特別評価が不思議に高すぎる、といったこともないようでした。
施設からの返答もコピペではなく、それぞれ口コミの内容に沿ったもの。
東京・湯河原温泉 万葉の湯 クチコミ・感想・情報【楽天トラベル】(☆×4.17)
横浜みなとみらい 万葉倶楽部 クチコミ・感想・情報【楽天トラベル】(☆×4.12)
神戸ハーバーランド温泉 万葉倶楽部 クチコミ・感想・情報【楽天トラベル】(☆×4.05)
楽天トラベルは宿泊者しかレビュー投稿できない、はずだけど。。
楽天トラベルは、Amazonと違い基本的には宿泊したユーザーしか「お客さまの声」を投稿できないシステムとなっています。
それも、宿泊から一定期間内に投稿しなければなりません。
第5条(投稿条件)
利用者は、「楽天トラベル」で予約した宿泊・運送機関等を実際に利用し、その後、弊社所定の投稿可能期間内にお客さまの声に投稿するものとする。
【楽天トラベル】クチコミ・お客さまの声
かと言って、紹介した口コミが実際の宿泊者によってなされたとは到底考えにくい。
同一の利用で2件以上の投稿は、いずれにしろ楽天トラベルの規約で禁止されています。
第7条(禁止事項)
利用者はお客さまの声を利用するにあたり、以下の各項に規定する行為をしてはならない。
(中略)3.同一の利用について、2件以上の投稿をする行為
【楽天トラベル】クチコミ・お客さまの声
となると、性善説に基づけば偶然全く同じ文章を別のユーザーがほとんど同時刻に投稿した……ということになりますが、それがまずあり得ないであろうことは明らか。
ではどうやって?
宿泊施設運営者しか知らない方法でもあるのか、ハッキングの類なのか。
それとも、関係者あるいはライバル店スタッフが集団で泊まって一斉投稿しているのか。
楽天トラベルの口コミに対する何らかの不正行為が行われている可能性は高いものの、それが何なのかは不明です。
口コミは、点数だけでなく内容を確認すべし
以前、Amazonにはびこるサクラによるやらせレビューを回避するための方法を書きました。
【Amazon】中国系企業のサクラレビュー商品を見分けて除外する方法上の記事で書いているようにAmazonには中華系の怪しい商品が大量出品されており、バイトを雇ったり自動レビュー投稿システムを使って評価が不当に釣り上げられています。NHKの番組でも特集されていました。
今回、1軒だけとはいえ楽天トラベルでも実際の宿泊者ではないと思われるレビューを発見。
グルメサイトの最大手「食べログ」でも、真相は不明なものの評価操作疑惑が持ち上がったことがありました。
ネットショッピング、旅行予約、飲食店探しのときにはついつい総合評価の点数を気にしがちですが、これらの不正や疑惑は「お店や商品の点数を過度に当てにしない方がいい」ことを示しています。
つい最近「Google Mapに食通が集う」とかいう記事が流れてきましたが、グーグルマップだって怪しいレビューは結構ある。今後人がそちらに流れればさらに不正が増えるでしょう。
ネットの星評価システムに絶対は(今のところ)ありません。
ではどうするのかといえば、口コミの内容を見極めるしかないのが実情。
本当にその商品を買って使ったのか?泊まったのか?
商品やサービスとは関係のないポイントで高評価・低評価をつけていないか?
もっとも、それなりに頭の回る人に巧妙な偽レビューを書かれたらお手上げですけどね。。。
信頼できる知り合いに聞くのがやっぱり一番だ、というアナログな結論になってしまいそう。
星評価もまったく信用できないわけではありません。
Amazonなら量産中華系商品を除けばそれなりに参考になるし、楽天トラベルは今回発見した以外に怪しいものは見たことない。(気付いてないだけかもしれないけど)
ただ、各サービスの口コミ星評価の”温度感”を理解して、参考になる部分だけを抜き出すにはかなり高いリテラシーが要求されるのが実際のところ。
それってどうなの?と思わなくもない。
あとがき
数字での総合評価は一見わかりやすいですが、そこを逆手に取って何らかの不正な操作をする輩や企業がいるのも事実。
商品やサービスの内容、口コミの文章などを吟味してなるべく騙されないよう、うまく立ち回っていきましょう。
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